やるかたない まぼろし、とめどもない うつつ

あの長く、長い三日間の末、
長く、長いだけの眠りを経て、
俺はただただ平穏な自室のベッドの上で目を覚ました。

今日から八月が始まるとはまるで思えない温い空気の中、
俺は寝ぼけ眼で日付を確認し、
今がまだ六月も終わりに差し掛かったばかりだということを改めて知る。

あの活気に溢れ雑然とした教室の風景などそこにあるはずもなく、
片付け切れていないゴミ袋、その静謐とした無機質な雑然のみが今の俺の生活を縁取っていた。

不思議な喪失感だ。
もともとたまさか手元に転がってきたような輝きがその期限を迎えただけだというのに、
とても大切なものを奪われてしまったような心持ちである。

“やるかたない まぼろし、とめどもない うつつ” の続きを読む