流れ去る電光掲示のスピードで駅のホームの秋は深まる
カテゴリー: まいにち短歌
まいにち短歌 #57 [2018/11/18]
幼な子の無邪気な夢をミキサーにかけたみたいな悪夢まとわる
まいにち短歌 #56 [2018/11/17]
道端に停まったトラックのラジオ どこか遠くの楽しげな声
まいにち短歌 #55 [2018/11/16]
道行きの自分の影と犬の影 揺れるリードで繋がっている
まいにち短歌 #54 [2018/11/15]
軍配を持つ冬将軍の息差し 間近に鬨の声が聞こえる
まいにち短歌 #53 [2018/11/14]
水滴が集まりうねり流れ行く 満員電車は河に似ている
まいにち短歌 #52 [2018/11/13]
川面(かわつら)に揺れる街灯の光は宝石が跳ねていった残像
まいにち短歌 #51 [2018/11/12]
人知れず きりりと冷えた明け方の空気を分けて一歩一歩と
まいにち短歌 #50 [2018/11/11]
さよならの代わりに大きく手を挙げて なるたけ元気に笑顔で「じゃあまた」
まいにち短歌 #49 [2018/11/10]
ロフト奥 埃を被ったコミックス 閉じ込められていた台詞たち